伊弉諾尊・伊弉冉尊の二柱の神様が生まれたばかりの混沌とした大地を天沼矛で「塩コオロコオロ」とかき回すと、矛先から滴り落ちた塩の雫が固まって「おのころ島」ができたと記されています。
おのころ島で夫婦となった伊弉諾尊・伊弉冉尊は、日本列島の島を次々と生んでいきます。
その中で最初に生まれた島が淡路島です。
目次
伊弉諾神宮(いざなぎ神宮)とは?

伊弉諾神宮(いざなぎ神宮)は、淡路島にある日本最古の神社です。
国生み神話ゆかりのパワースポットで、国生みの神、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と、伊奘冉尊(イザナミノミコト)が祀られています。
淡路国一宮(淡路国の中で)一番格式が高い神社です。
伊弉諾大神が余生を過ごした神託の旧跡

伊弉諾尊(イザナミノミコト)が国生みを終え天照大神に統治を任せ、余生を過ごした場所の跡地に御陵が造られ、整備されて神社となったのが現在の伊弉諾神宮です。
また、別名、日之少宮(ヒノワカミヤ)ともいわれ、沈んでいく夕日(陽)の大神の神格を召したもので、天照大御神のさし昇る朝日の姿と対比されています。
ここは、太陽が夜沈み、翌朝復活するというイメージが生きている不思議な場所です。
伊弉諾神宮には、伊弉諾大神と伊弉冊大神の2神が祀られており本殿の下には、伊弉諾尊の御陵があります。
本殿は拝殿の後ろにありますが、立入禁止です。
舞殿を兼ね備えた拝殿

表神門から入って正面にある拝殿。入り母屋造りの拝殿は、横に長く舞殿を備えた建物です。
舞殿を兼ねた拝殿なので、タイミングが合えば、巫女の方々の舞が見れますよ。
また、拝殿の最右には樹齢900年を数えるという夫婦の大楠(めおとのおおくす)があります。

これは元々二株だったのが一株になり成長したという珍樹で、伊弉諾大神・伊弉冉大神の神霊の宿る御神木として信仰されています。
兵庫県指定天然記念物としても指定されています。「夫婦円満」「安産子授」「縁結び」などのご利益があるそうです。
本殿の右手に「左右(さう)神社」があります。

ここには、禊ぎの時に左目から生まれた天照大神と右目から生まれた月讀尊(ツキヨミノミコト)が祀られています。この神社は眼病の治癒に効くと言われています。
神々と国土を生み出した伊弉諾尊(イザナギノミコト)

日本神話に登場する伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)。2神が協力して最初に生み出した日本の国土が「淡路島」です。(国生み神話)

その後も次々に島が生み出されて、日本の国が造られました。
ちなみに、“国生みの順番”というのがあるのかどうかわかりませんが、まず淡路島がトップに生まれ、次に四国が生まれ、その次に隠岐島が生まれ、九州、壱岐、対馬、佐渡、大倭豊秋津島(本州)の順に生まれたそうです。
そして、国産みを終えられて、最初にお生みになった淡路島の多賀の地に幽宮(かくりのみや)を構えて余生を過ごされました。
神話の中の「おのころ島」だとされる「おのころ島神社」、「絵島(えしま)」「沼島(ぬしま)」など、淡路島には神話にまつわる浪漫がありますね。
伊弉諾神宮は神様の中心地!?

この図をみると伊弉諾神宮を中心とし、その東西南北、また冬至や夏至の太陽の出入りの方向に、有名な神社があるんですね。
例えば、東に伊勢神宮、西に対馬の海神神社、南に論鶴羽神社、北に出石神社。
さらに冬至の日の出方向に熊野那智大社、冬至の日の入り方角に高千穂神社。
夏至の日の出方向に諏訪大社、夏至の日の入り方向に出雲大社などですね。
伊弉諾神宮を中心に由緒正しい場所が、正確に配置されているのを見ると、偶然とは思えないですね。
また素戔嗚尊が支配する根の国の入り口がある出雲、素戔嗚尊の子供が木を播種したとも言われる熊野が結びついているのも何か暗示しているような気がします。
さらに当神宮と伊勢神宮の中間地点に、日本書紀が編纂されていた時の都、飛鳥の「藤原京」が位置しているのもミステリアスですね。
これも偶然のなせる技でしょうか。不思議としか言えないですね。
鳥肌が立つほど神秘的なパワーを感じてしまいます。
伊弉諾大神の幽宮の跡の神陵地

ここは「伊勢神宮遥拝所」ですが、ここで伊勢神宮の祭事にあわせて遥拝式が行われるそうです。
この真東に伊勢神宮が鎮座しています。
また、伊弉諾尊神宮と伊勢神宮の中央に飛鳥・藤原京が位置しています。
ホントに歴史の神秘的なパワーを感じますね。
伊弉諾神宮のご利益は?
伊弉諾神宮は男女の関係で深く傷ついた心を癒すパワーもあると言われているそうですよ。
伊弉諾尊が余生を過ごしたところだけあって、境内は厳かさを感じます。
それでいて気品があって、ゆったりとした空気に包まれていて癒やし効果も抜群です。
伊弉諾神宮の御神木「夫婦大楠」
2本の木が1本になったと言うことで「夫婦円満」「安産子授」「縁結び」などのご利益と言われ、古くから人々に親しまれています。
この夫婦大楠には、伊弉諾大神と伊奘冉大神が宿っていると信じられています。木に触れると温かで生き生きとした波動が伝わってくるそうです。
女性の方は左手で触れて、木から手を離さないように反時計回りにまわるといいそうです。なんか国産みの儀式に似ていますね^^
是非、ご神木に触って、エネルギーチャージして下さいね
目の神様 左右(さう)神社

本殿のすぐ右側に鎮座する末社「左右(さう)神社」。
左右とは何のことかというと“両目”のことで全国でも珍しいそうです。
イザナギ大神が左目からアマテラスオオミカミ、右目からツクヨミノミコトをお生みになった神話にちなみ「眼病治癒」にいいと言われています。
伊弉諾神宮のご利益は、男女二神をお祀りしている神社なのでたくさんあります。
縁結び・恋愛成就・夫婦円満・子授け・安産祈願・子孫繁栄・厄除け・病気平癒・などなど。
後、聞いた話ですが、神道の基本は「公・他人のために祈ること」だそうです。
自分のご利益を期待する、私的なお願い事は聞き入れてくださらないそうですよ。
伊弉諾神宮へのアクセス

住所
〒656-1521 兵庫県淡路市多賀740
0799-80-5001
営業期間・開門時間
年中無休:参拝自由、業務/9:00~17:00
入場料:無料
関連ホームページ
駐車場
無料駐車場があります。
※駐車場は正面の右裏手になります。
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